西田敏行さん。
- Ryusaku Chijiwa
- 2024年10月24日
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更新日:2024年10月29日
2024年10月24日
自分が組合員として所属をする日本俳優連合(日俳連)の前理事長(2009-2024)である。日本テレビ・国際放映制作のドラマシリーズ「西遊記」の猪八戒である。NHKの大河ドラマ「おんな太閤記」の豊臣秀吉である。「池中玄太80キロ」「サンキュー先生」、また前者の主題歌「もしもピアノが弾けたなら」の大ヒットでも知られている。さらには映画「釣りバカ日誌」のハマちゃんでもあったりする。個性派、演技派と評され、コメディアンとしての才能も図抜けたものがあり、また人情家でもある。しかし!自分にとっては何よりも劇場版アニメ「がんばれ!!タブチくん!!」シリーズのタブチくんなのである!その影響は絶大なもので、2024年の現在でもタブチくんのサウンドトラック盤(西田さんの台詞入り)は自分のiTunesに入っているし、かつて受けた「声優グランプリ」web版でのインタビューでもこの作品について語っている。西田さんの表現者としての魅力はどんな型にも当てはまらないという意味での「規格外」であるということ。その個性はあまりにも強烈だ。かつて東北新社の名ディレクターである小林守夫氏が「ぬり絵をなぞるような役者になるな」といった主旨の発言をしていたことがあったが、ぬり絵の枠から大きくはみ出すようなところが西田氏の魅力であったといえよう。僕は紆余曲折を経て声優になったが、思えばこのタブチくんやカルト的な人気を集めた「スネークマンショー」や、外画吹き替え作品としてはやはり規格外の面白さだった「俺がハマーだ!」などに強い強い影響を受けて育ってきた。当然、厳然とした台本に基づく仕事において好き勝手な事は出来ないが、規格外でありたいという思いは常に心の中に宿っている。ああ、大好きな大好きなタブチくんをついに見送る時が来てしまったとは――。若者達よ、型に当てはめられて大人しくしているような人間になるなよ。
しかし大事なのは「基本」あってこその「応用」があるということも忘れないで欲しいね。
西田さんのご冥福を心よりお祈り致します。ありがとうタブチくん、ありがとう西田さん。

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